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フランス大統領選挙って、どうなってるの?

政治・経済

選挙日程

フランス大統領選挙は2017年4月23日(日)と5月7日(日)に実施されます。

選挙日が2回予定されているのは、第1回目の投票で全体の過半数の票を獲得する候補が出なかった際に、上位2名による決選投票が行われるためです。

有権者

選挙は第1回投票の前日に18歳以上のフランス国籍を有するフランス国民よる直接投票で行われます。

候補者

当選の可能性のある候補者は5名です。

マクロン

マクロンは左派、中道・無党派です。前経済相を務めており、フランス大統領に最も近いとされています。

マリーヌ・ルペン

マリーヌ・ルペンは、極右政党である国民戦線(FN)の党首です。大統領に当選したら、ユーロ圏離脱や欧州連合(EU)離脱の国民投票を行うと掲げています。イギリスのEU離脱やアメリカでのトランプ大統領の誕生など、反グローバリズムの流れで勢いがあります。

フィヨン

フィヨンは最大野党の共和党に属し、サルコジ政権で首相を務めた人物です。

ブノワ・アモン

ブノワ・アモンは現職のオランド大統領の代わりとして出馬しています。大統領は通常、2期目を目指すのですが、オランド大統領は国民からの支持率が極めて低く、早々に再選を諦めています。

ジャン・ルク・メランション

ジャン・ルク・メランションは共産主義の支持を集める急伸左派です。

世論調査

Ifopの最新の世論調査によると支持率は以下のとおりです。

  1. マリーヌ・ルペン:26%
  2. マクロン:約18.5%
  3. フィヨン:約18.5%
  4. ブノワ・アモン:14%
  5. ジャン・ルク・メランション:11.5%

(出典: ブルームバーグ

フランス大統領選挙の予想

さて、ここからは「何事も起こらずに、通常通りに進むとしたら」、という前提の元での予想です。

フランスの大統領選挙は、第1回目の投票で全体の過半数の票を獲得する候補が出なかった際に、上位2名による決選投票が行われます。

1965年以降、第1回投票で大統領が決まったことはありません。

今回も、ほぼ確実に第1回投票で過半数を獲得する候補者は現れずに、上位2名による決選投票に進むと考えられています。

これは、フランス国民の国民性が影響しています。

1回目の投票では、フランス国民の多くは最有力候補に反対票を投じます。つまり、最有力以外の候補者に投票することで、「No!」という意思を表明します。これには、「あなたを心から応援しているわけではありません。もし、当選したとしても、そのことを踏まえ、謙虚に職務に取り組んでください。」というメッセージになります。

今回の場合、最有力候補はマクロン、次点はフィヨンです。1回目の投票では勢いのあるマリーヌ・ルペンが1位になる可能性が高いです。そして、マクロンかフィヨン、どちらかが2位で決選投票に進むと考えられます。

しかし、2回目の決選投票では、フランス国民は急に保守的になります。1回目でマリーヌ・ルペンが1位を獲得したのを見て、多くの国民が、「これではまずい」と考え、急に保守的になるのです。決選投票では、保守的なマクロンかフィヨンに票が集まり、マクロンかフィヨンのどちらかが当選すると考えられます。これは、過去の選挙で何度も見られた現象です。

オピニオンウェイの調査によると、決選投票がマクロン対ルペンの場合には58%対42%でマクロン、フィヨン対ルペンの場合には56%対44%でフィヨンが当選すると予想されています。

というわけで、「何事も起こらずに、通常通りに進むとしたら」、フランス大統領に当選するのは、マクロンかフィヨンです。

ちなみに、2002年の大統領選挙には、マリーヌ・ルペンのお父さん、ジャンマリ・ルペンが立候補していました。ジャンマリ・ルペンも極右政党・国民戦線(FN)の党首でした。この政党は彼が立ち上げたものです。1回目の投票では、現職のシラク大統領とジャンマリ・ルペンが1位、2位を獲得し、決選投票に進みました。ジャンマリ・ルペンは勢いがありましたが、ルペンを当選させないために、ライバルであった保守系政党がシラク大統領支持に回り、シラクが大差で勝利しました。

もちろん、昨年のイギリスのEU離脱や、アメリカのトランプ大統領誕生など、何が起こるか分かりません。マリーヌ・ルペンが勢いだけで当選してしまうかもしれません。

一番懸念されているのは、何らかの理由でマクロンとフィヨン、どちらも決選投票に進めないケースです。例えば、最近では、与党・社会党など左派陣営のブノワ・アモンと、共産主義の支持を集める急伸左派のジャン・ルク・メランションが共闘の可能性を協議しているという話がありました。共闘の話は結局、決裂したと伝えられていますが、もしこの2人が共闘したら、マクロンとフィヨンはどちらも決選投票に進めないのではないか、という可能性が心配されていました。

今後も様々なリスクが生じるとは思いますが、「何事も起こらずに、通常通りに進むとしたら」、フランス大統領に当選するのは、マクロンかフィヨンです。

投資家の方へ

株や為替をやっている人は、フランス大統領選挙まで、様々な憶測や調査結果が流れ、政治リスクから相場が不安定になると思われます。ですが、「マリーヌ・ルペン世論調査で1位になった!」、とか、「1回目投票でマリーヌ・ルペンが1位通過した!」、からと言って、それだけで慌てて、ポジションを解消したり、下手なポジションを持つことは避けましょう。いずれにしても、相場のボラリティは高くなると思われるので、ポジションサイズは適切にして、リスクコントロールをしっかりと行いましょう。相場が難しいと感じる場合は、キャッシュポジションを多めにしておくのがおすすめです。

マリーヌ・ルペンが大統領に当選することは無いだろうという予想が大勢を占めていますが、イギリスのEU離脱国民投票やアメリカの大統領選挙の際のように、予想を覆されるようなことがあれば、フランスのユーロ離脱の可能性まで出てきます。その場合、市場には大きなインパクトを与えるでしょう。

参考

市場を動揺させかねないフランス大統領選挙の行方はここに注意 : 牛さん熊さんブログ